緊張感が良い方に向いた集中力 朝青龍
進退をかけた場所で臨んだ2009年初場所で優勝した朝青龍。
一夜明けた優勝会見で「運転手に時間ですよと言われて、場所かと思ったほど、緊張感が残っている」と語ったほど、集中力をもって臨めた場所だったんだろう。
「稽古をしない」と言われているが、力士としては決して大きくはない体で、稽古しないで横綱になれるような簡単な世界のようには想えないし、過去の貯金だけで優勝できるほど周りがだらけているようにも想えない。
異国で、メディアからヒールを演じさせられていて、その中で高い集中力を保つ、見えない部分での稽古や努力は相当のものじゃないのかな。
無邪気に笑い、怒るときには素直に怒りを表現し、反省するときは「解離性障害
」と診断されるほどに深く落ち込み、家族を大切にしてモンゴルに頻繁に帰る。
これほど人間らしく素晴らしい人はいないように映る。
既存の「枠」に囚われず、自由な心を持って、相撲を通して自己を向上させようとしている姿は、立派な横綱と言えるし、相撲道に精進していると言えるんじゃないかな。
「品格」や「道」を求めるというのは、「横綱はこうあるべき」という既存の「枠」の中に無理矢理に自分を閉じ込めることだとすれば、朝青龍はそこからは一番遠い力士だw
でも、「品格」や「道」を求めるということを、もっと高次の視点から見て、無意識にある囚われから「自由になる」ということと解釈すると、その「悟り」に近い境地に一番近いのが相撲界の中では朝青龍なんだと想う。
その囚われから本当の意味で抜けたときに、他を寄せ付けないほどの圧倒的な「品格」って自然と生まれるんじゃないかな。
平成21年 2009年 初場所 朝青龍 白鵬 優勝決定戦